ヨーグルトの保存方法と利用方法
10℃以下で保存
ヨーグルトの乳酸菌は生きているので、保存温度の低いほうが発酵の進みが遅く、製造時の新鮮な味を保つことができます。温度が高いと乳酸菌の活動が活発になって酸度が高くなり、味が酸っぱくなったり水分(ホエー)が分離する原因になります。
0℃を保つ氷温室やチルドルームなどで凍結しないように保存すれば、乳酸菌は活動しないので、保存中の風味を長く保つことができます。
振動を加えない
ヨーグルトに振動を加えると、水分(ホエー)が出てきます。冷蔵庫で保存するときは、ドアの部分に入れないようにしましょう。
しっかりとふたを閉める
空気中の雑菌が入ると風味が変わり、カビなどが生える原因にもなります。また、ヨーグルトは他の乳製品と同様、匂いを吸着しやすい性質があります。保存時はふたをしっかりと閉めてください。
ヨーグルトの水分の分離
ヨーグルトの上に出てくる水分は、ホエー(乳清)です。
ヨーグルトは主として牛乳のたんぱく質であるカゼインが、乳酸菌の生成した乳酸により固まってできたもので、この固まりをカードといいます。カードには原料乳中の水分や水溶性たんぱく質のα-ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリンなどが包み込まれています。発酵が進むにつれてカードが多少収縮し、ホエーが外に分離してきます。
スプーンでヨーグルトをすくうと、その切断面からホエーが分離することがあります。これはカードが切断されたことで、中に含まれているホエーを包みきれなくなって出てくるものです。また、未開封でもホエーが分離していることがありますが、これは取り扱い時の振動などでホエーが出てきたためです。 ホエーの中には水溶性のたんぱく質やミネラル、ビタミンなどの栄養が含まれているので、捨てずに食べましょう。
料理への利用法
ヨーグルトは良質のたんぱく質、カルシウムなどを豊富に含み、しかも消化吸収が良い食品です。日本ではデザートとしてそのまま食べることが多いようですが、中央アジアやヨーロッパでは料理にもよく使われています。料理に入れて加熱してもヨーグルトの栄養は変わりません。乳酸菌は生きていなくても生理的効果は期待できます。
甘味を加えていないプレーンヨーグルトは、いろいろな料理に使えます。